伊豆大島のモリアオガエル
伊豆大島の
「カッパの水の伝説」とあります。なぜカッパの水の伝説かと言うと、。「昔、野増に大滝、小滝という美しい姉妹がいた。ある日、姉妹は山へ薪取りに行った帰り、喉が渇いたのでツバイにある池に立ち寄った。その池は清らかな水をたたえ、いかにもおいしそうだったので、姉の大滝は両手で水をすくい口をつけようとしたとたん、引き込まれるように池の中に姿を消してしまった。驚いて走り帰った妹の小滝の話を聞いて、父の祢宜(ねぎ・神職・神官の総称)は大いに悲しんだが、カッパに引かれたのなら村人のためにも封じ込めなければと考え、満月の夜池の縁で一心に祈祷したところ、カッパが現われ“私の安住の池の水を飲み涸らそうとする村人をこらしめるんだ”と叫んだ。そこで祢宜が子孫に語り伝え、水を飲むことはもちろん、水を涸らさないようにすると約束したところ、カッパの姿はかき消すように見えなくなった。」以来村人はどんなに水に困っても、この池の水は使わなかったので今でも昔そのままの姿を見ることができると書いてあります。カエルとはあまり関係なさそうですが、水のあるところにカエルは必ずいますから、この沼にも必ずカエルはいるはずです。
そこで、この看板「カエル横断スリップ注意」やっぱり( ^ω^ )ニコニコ、ありました。「カッパの水の伝説」沼の直近に設置してありました。聞くところによると、季節には道路上に無数のカエルが出てきて車がスリップ事故を起こすこともあるそうです。でも、カエル横断なんてΣヽ(
゚д゚)ノ ワッ!!、まさか、旗を持って渡ってたりして(笑´∀`)、カエル君たち、車に轢かれるなよ!!
今回貴重なモリアオガエルの産卵風景を撮影することができました。と言っても、ここ伊豆大島では、産卵期に入るといつでも観察することができます。しかし今回の産卵シーンでは、オスとメスが後ろ足で泡をこねるところや、小さい卵が泡の中に産み落とされるシーンなど貴重なシーンがたくさん撮影できました。
産卵が終わると急に静かになるので、どこにいるのか全く分からなくなります。モリアオガエルは樹上生活します。このカエル君達、本当に木の上にいるのかどうか、実際に見たくなって探しました。ところが、全く分かりません。いわゆる擬態というやつで、木の葉の緑に溶け込んで全く分かりません。今回のこの写真は、全くの偶然から見つけることができました。
平成25年5月12日、泉津のモリアオガエルの池から、産卵したばかりの卵塊を一つ採取してきました。黄色い卵がいくつか見えます。およそ1週間後に孵化します。
平成25年5月18日、予定どおり孵化しました。この孵化に際しては、自然界では、雨が降ることで卵塊が溶け出し、中の「オタマジャクシ」が流れ落ちるようにして水の中へ落ちていきます。しかし、室内での孵化はそう簡単にはいきません。そこで、なるべく自然に近いようにと考えたのがジョーロでした。
写真でも分かるように、生まれたてのオタマジャクシには、お腹に卵黄と呼ばれる黄色いものがあります。生まれてしばらくは、この卵黄からの養分で成長します。
生まれて3日目のオタマジャクシです。まだ卵黄が見えます。
生まれて5日目のオタマジャクシです。この頃になるとお腹の卵黄が殆ど吸収されて、もうすっかりオタマジャクシです。そろそろ餌となる「煮干し、鰹節(削り節)」を入れてあげましょう!
孵化してから約1ヶ月、とうとう足が生えてきました。\(^^@)/
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A | B | C |
これはなんだか分かりますか?
そうです。すべてモリアオガエルの卵なんですよ、驚きましたΣヽ( ゚д゚)ノ ワッ!!
この卵の写真@Aは、三原山に登る途中に紫陽花道路という名所があって、
そこで紫陽花を撮影中に見つけました。
これは、道路を横断する「側溝用みぞ蓋」ですが、そこの蓋に産み付けていました。
次のBCの写真は、大島公園にいる「モリアオガエル」の成長を確認しに行ったところ、
なんと公衆トイレの前で発見しました。これなんかは、U字溝の蓋ですよ、彼らは、
水さえあれば、どこにでも卵を産み付けることが分かりました。それにしても、@Aなんかは、
車の往来が激しい道路上です。よくもまあ、こんな所で卵を産んだものです。
凄まじいまでの、「モリアオガエルの子孫繁栄作戦」です。
この頃になると足がしっかりとしてきました。
ちょっと目を離した隙に手が出ていた。体調約5センチ、Σヽ( ゚д゚)ノ ワッ!!
ついに陸に上がり始めました。もう姿は、ほとんど「カエル」です。
尻尾が完全に吸収されるのもの時間の問題です
ほぼ1日中、壁に張り付いています。
体調わずか2センチ、そろそろ元の場所に返してあげなければ・・・
完全にモリアオガエルになりました。
5月18日に孵化してから、その変態の様子を観察してきましたが、
約1ヶ月半で完全なモリアオガエルになりました。
観察はここまで。元の池に返してあげようと思います。