カエル・蛙・FROG情報
♦ 蛙(かわず)とかえる(蛙)の違い
蛙には「かえる」と「かわず」の二つの呼び方があります。「かえる」は日常語として、「かわず」は歌の読み方として、読み分けられてきたようです。 そして、かの『万葉集』には二十首ほどの「かわず」の歌が収録されており、それらは「河津、川津、川豆、河蝦」などと表記されており、その多くは「河鹿(かじか)」(カジカガエル)をさしていいます。カジカは、清流に棲む、小さな蛙で、ヒョロヒョロヒヒヒヒという澄んだ美しい声で鳴きます。聞いたことのある方もいらっしゃるのでは?
松尾芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」、この句がなぜここまで有名になったかというと、
それまでの伝統的な美意識では、鳴き声を対象としていたのに対し、この句では水に飛びこむ音に着目し詠み上げたことが大きな要因だと言われています。
♦おたまじゃくし♪の語源
おたまじゃくしの語源は、♪に似ているからと子供の頃からずっと思っていたが、そんな簡単なことではないのでは?と、ちょっと気になり調べてみたところ、なんと以下のとおり、縁起物から来ていることが分かった次第である。カエル好きのカエラーとすれば嬉しいことではないか(
^ω^ )ニコニコ
※和名は、滋賀県犬上郡多賀町に所在する多賀大社の由緒ある縁起物である「お多賀杓子(おたがじゃくし)」に起源ありとされている。この杓子(しゃくし、しゃもじ[杓文字])の形状は、湾曲した柄と、食物をすくうことのできる窪みを持った円形の先端部からなる独特のもので、そこから飛躍的連想の働きにより、相似の形状を持つカエルの幼生の呼称「おたまじゃくし」の派生につながったとのことである。「お多賀杓子」が全国に普及するなかで生まれた転訛形である「お玉杓子(おたまじゃくし)」を介し、その発音がそのままカエルの幼生の呼称ともなったとされる。「お玉杓子」は「玉杓子」「お玉」などの略称を持つが、生物の「おたまじゃくし」はこれを略した例がない。
♦カエルの妖怪
大カエルの妖怪と言えば、言わずと知れた『大蝦蟇(おおがま)』が有名です。蝦蟇(おおがま)は、江戸時代の奇談集『絵本百物語』、北陸地方の奇談集『北越奇談』などに見られる巨大なガマガエルの怪異。
妖山中に棲息する野生動物は通常の野外のものよりもずっと巨大なものもあることから、このような巨大なガマの伝承が生まれたと考えられている。また、ガマガエルが妖怪視されたことについては、カエルが長い舌で虫などを捕える様子が、あたかも虫がカエルの口の中に吸い込まれるようにも見えるため、こうしたカエルやガマが人間の精気を吸うなどの怪異のあるものと考えられたとの解釈もある。
「周防の大蟆」(すおうのおおがま)と題されている。『絵本百物語』本文によれば、周防国の岩国山(現・山口県岩国市)の山奥に住む大蝦蟇で、体長は約8尺(約2.4メートル)。口から虹のような気を吐き、この気に触れた鳥や虫たちを口の中へと吸い込み、夏には蛇を食べるとある。また挿絵ではこの蝦蟇は槍を手にしているが、この槍で人を襲ったとの説もある。
越後国村松藩(現・新潟県中蒲原郡村松町)で、藤田という武士が河内谷の渓流で釣り場を捜していたところ、山深くの淵のそばに突起だらけの3畳ほどの岩場を見つけ、絶好の釣り場と思い、その上でしばらく釣り糸を垂れていた。川向かいでも別の武士が釣りをしていたが、その武士は急に帰り支度を始め、藤田に手真似で「早く帰れ」と示して逃げ去った。藤田も不安を感じ、釣り道具を片付けてその武士を追って理由を尋ねたところ「気づかなかったか? 貴行が先ほどまで乗っていたものが、火のように赤い目玉を開き、口をあけてあくびをしたのだ」と恐れながら答えた。再び2人が元の場所へ戻ってみたところ、藤田の乗っていた岩とおぼしきものは跡形もなく消え失せていた。あれは岩ではなく大蝦蟇であり、突起と思ったものは蝦蟇のイボだったと推測されたという。
国際日本文化研究センター |と言うところに「怪異・妖怪画像データベース」と言う面白いサイトがあります。姿・形・持ち物から様々な妖怪を検索することができます。http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiGazou/index.html
ちょっと調べただけでも、こんなにたくさんありました。
北海道、東北=「びっき」、栃木=「けぇるめ」、千葉=「げぇろ」、近畿=「ぎゃわず」、福井=「ぎゃる」、愛知=「がぇろ」、島根=「ぎゃぁこ」、広島=「ひき」、熊本=「たんぎゃく」、沖縄=「っあたびぃ」などなど・・・
私の故郷「鹿児島大隅地方」では、「どんこびっ」、地方によつて、少しずつ呼び方が変わるようです。ここに記載されている以外の呼び方をご存じの方、故郷での呼び方をどんどんMAILしてください。
○井の中の蛙(かはづ)、大海(たいかい)を知らず |
○蛙、オタマジャクシの時を忘れる ○蛙の行列 |
○蛙が兜虫に成る ○蛙の子は蛙 ○蛙の尾 |
○蛙の相撲 ○蛙の面に水/蛙の面に小便 |
○蛙の頬被り ○蛙の目借時(めかりどき) |
○蛙は口ゆえ蛇に呑まるる/蛙は口から呑まるる |
○蛇に見込まれた蛙/蛇に逢うた蛙 |
矢印の向く相手に勝つ、という関係を表す。
ヘビはカエルを一飲みにする。ヘビには負けるカエルだが、相手がナメクジならばやすやすと舌でとって食べる。だがカエルに食われるナメクジは、ヘビ毒が効かず、身体の粘液で(カエルより強いはずの)ヘビを溶かしてしまう。(実際にはそのようなことはおこらないが、古い時代の日本ではそう信じられていた。しかしナミヘビ科にはナメクジを捕食する種もいる)このときカエルがナメクジを食べると、その後ヘビに食われてしまうから、ナメクジを食べられない。ヘビ、ナメクジも同様の状態で、このため、三者とも身動きがとれず三すくみとなる。
ガマの油(ガマのあぶら)
ガマの油(ガマのあぶら)とは、江戸時代に傷薬として売られていたとされる軟膏剤。このガマとは、元はガマガエル(ヒキガエルの別名)である。その口上が正しければ「鏡の前におくとタラリタラリと油を流す」ことから耳後腺および皮膚腺からの分泌物の「蟾酥」(センソ)である。これらを油脂性基剤(蝋や油)に混ぜた軟膏と考えられる。なお、筑波地方は湿地が多く植物のガマ(ホオウの材料)も、カエルのガマ(センソの材料)も多い(両方とも医薬品であり、現在では販売には薬剤師か登録販売員の資格が必要)。
筑波山ガマ口上保存会によれば、「筑波山名物・ガマの油売り」口上は、200余年前、常陸国筑波郡筑波山麓出身の永井兵助が、故郷の薬「ガマの油」で一旗揚げようと売り口上を考案し、江戸・浅草の縁日の大道で披露したのが始まりとされる。ガマの油として売られていたもの自体は、いかなる薬かは不明であるが、蝋などを基剤にしニホンヒキガエルやムカデなどを煮詰めてつくられたという説、馬の脂肪から抽出した油(馬油)とする説もあるが、偽薬も含めて真相は不明である。
ガマの油売りと言えば、この口上です。この油売りには、口上保存会もあるようなので、気になる方は、訪ねてみては( ^ω^ )ニコニコ、
カエル本
言わずと知れた「山溪ハンディ図鑑・9」 日本で見ることのできるカエル全42種を紹介した日本初のハンディ図鑑。カエルのかわいい白バック写真と野外での生態写真を組み合わせ、見た目にも美しく、図鑑としても使いやすい構成になっています。また、「カエルの捕まえ方」や「世界のカエルたち」など、楽しく、ためになるコラムも満載。付録として、同じ両生類のサンショウウオ類も併録。 | |
カエルを捕まえたこと、ありますか? カエルをいじめたことは? 最近カエルに会いましたか? カエルとはどんな生き物で、人間とどう関わってきたか、そして現在その数が少なくなっている理由などを明かす。 | |
ある日、グラフィック・デザイナーの滝井は、突然カエルに変身し始める。彼が知ることになるホントの世の中、真実の自分。精神的に追いつめられていく滝井を救ったのは、「同志」ともいえる一人の女性だった。清水義範ならではの不思議なラブストーリー。 | |
草野心平が作った蛙に関する詩を収めた詩集である。 『第百階級』という詩集と『蛙』という詩集から詩を選りすぐり、草野の蛙の詩の定本としたのが本書である。 小さくもたくましい蛙たちの生命は、エネルギーに満ち溢れている。独特の擬音も素晴しい。詩以外にも蛙の絵が沢山付されており、詩以外の部分も楽しめると思う。ちなみに第一頁は土門拳の写真である。 ちなみに、私の「ケロッケ」のハンドルネームは、『第百階級』の中に登場する蛙の名前から拝借しました。 |
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本書は、カエルをこれから飼育したい、カエルのことをもっと知りたいという方のために、カエルの飼い方を軸に、世界のカエル、カエルの体の仕組み、病気のことも紹介し、よりカエルのことを正しく理解して欲しいという趣旨で執筆。登場するカエルたちは、日本にペットとして入荷したカエルを中心に、なるべく多くのカエルを紹介できるように160種以上のカエルを掲載した。 | |
コレクションアイテムとして圧倒的な人気を持つカエル。多種多様な雑貨、キャラクターグッズ、アート作品、映画や書籍、リアルなカエルの生態、世界各国で語られるカエルの逸話など、あらゆる角度からカエルを掘り下げたカタログ本。
※出版社からのコメント
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日本にいる、43しゅるいのカエルたち。かおも、からだのもようも、いろいろだ。 でも、じーっと見ていると、にたものどうしがみつかるよ。日本のカエル、43種が全員集合。 紹介。じっくりならべて見ることで、生物の多様性・共通性が実感できる、新鮮な写真絵本 |